上海ロックダウンの報道について考察

上海の報道

テレビで上海の厳しいロックダウンの報道をしていた。食糧が亡くなり政府の対応を批判する人、餓えて死ぬと訴える人、封鎖に怒り、興奮して喧嘩をしている風景、これらをカメラが放映し、元プロ野球選手のコメンテイターは、中国は怖いと語っていた。いつものことながら日本のテレビ報道にはうんざりする。

ロックダウンにもいろいろあり非常に厳しい対応でドアから一歩も出られないところもあれば、社区内の移動は可能のところもある。食糧も社区の人が共同で、ネットでまとめ買いし、配達ができる人が配ったりして急場を凌いでいるので、日本のテレビ報道が伝えた状況が全てではなく、それは一部のこと。

数人の上海の友人に聞いたが皆から返る答えは、不便ではあるが、なんとかやれているであった。

既に上海の旧市街、浦西では飲食の出前も可能になったところもあり、郊外では動いている工場もある。

しかし日本のテレビは一部の厳しい悲惨な出来事をさも全部のように報道する。上海のロックダウンのおかげでロックダウンの囲い込みの外の地域の陽性率は日に日に減少している。上海の陽性者数も一頃の一日2万人とかから4千人程度までになった。

中国の99%以上の地域はロックダウンされていない。つまり99%は1%のロックダウンにより救われている。上海はロックダウンの対応が遅れたのが大きく影響した。上海の前にロックダウンした深圳の市民生活は既に平常に戻っている。

コロナ対策の最初の対応のボタンをかけ違え、PCR検査や施設隔離体制が遅れたままで突っ走ってしまった日本は、中途半端な対応を繰り返し経済活動もまだもとに戻らない。

今も大阪は一日20人以上のコロナの死者が出る日もある。人口や陽性者に対する死亡率で見ても大阪のコロナ死亡率は他府県に比べ抜きんでている。大阪には何か問題があるのだろう。病院に入れず自宅でなくなる日本人も度々報道された。

1%の厳しいロックダウンで99%が救われるのがいいのか。

一日20人が死ぬことを続ける方がいいのか。さてどちらがいいのか。どっちつかずの対応を繰り返し、緊急事態や蔓延防止規制を繰り返した日本の国の借金は増え続ける一方、そのつけがまわるのはいつか。